【USBの違い】コネクタ形状、転送速度で分類

USBの違い

USBの違いは、

  • コネクタの形状
  • 転送速度

の2つで分類されていて、それぞれが相互に関係があるので複雑で分かりにくくなっています。
一覧表にまとめ、分かりやすく解説していきます。

USBの比較表

USBの違いが分かる比較表を以下に作成しました。

データ転送仕様 コネクタ形状 転送速度 供給電力
USB1.0 usb2_typeAtype-A 12Mbps
USB1.1 2.5W
(5V 0.5A)
USB2.0
usb2_typeAtype-A
USB Type-Btype-B
USB mini-AMini−A
USB mini-BMini−B
USB mincro-AMicro-A
USB micro-BMicro-B
480Mbps 2.5W
(5V 0.5A)
USB3.2 Gen1
(USB3.0)
USB3 type-Atype-A
USB3 type-Btype-B
USB3 micro-BMicro-B
type-Ctype-C
5Gbps 4.5W
(5V 0.9A)
USB3.2 Gen2
(USB3.1 Gen2)
10Gbps 4.5W
(5V 0.9A)
USB3.2 Gen2×2 type-Ctype-C 20Gbps 4.5W
(5V 0.9A)
USB4 Gen3 20Gbps 7.5W
(5V 1.5A)
USB4 Gen3×2 40Gbps

USB1.x

1996年にUSB1.0がパソコンに搭載されるようになりました。
転送速度は12Mbps。
USB1.0では供給電力の最大値が明記されていませんでしたが、USB1.1で2.5W(5V 0.5A)と明記されています。

コネクタはtype-Aのみです。

USB1.1以降の規格と互換性に問題があります。

USB2.0

USB2.0の転送速度はUSB1.1の40倍の最大480Mbpsになりました。
供給電力はそのままで、2.5W(5V 0.5A)です。

コネクタの種類は、type-A / type-B / Mini−A / Mini−B / Micro-A /Micro-Bの6種類があります。
用途はまとめると、以下のようになります。

形状名 用途
type-A 一般的な形状
type-B プリンタなど
Mini−A デジカメなど
Mini−B
Micro-A PC/スマホ周辺機器
Micro-B スマホ

Mini−A、Micro-Aは、あまり流通しておらず、廃止される方向となっています。

USB3.x

現在、USB3はUSB3.2 Gen1 / Gen2 /Gen2×2の3種類あります。

元は、USB3.2 Gen1はUSB3.0、USB3.2 Gen2はUSB3.1と呼ばれていました。
2019年2月に現在のUSB3.2 Gen*という名称に統一されています。

転送速度は5Gbpsと、USB2.0の約10倍になり、供給電力も4.5W(5V 0.9A)まで増加しています。
コネクタはGen1/2では、type-A / type-B / Micro-B /type-Cの4種類ありましたが、Gen2ではtype-Cのみとなっています。

type-Aは形状は同じですが、樹脂部分が青くなっているとの、ピン数も増えていますが、USB1 / USB2との下位互換性はあります。

type-Cは、現在スマートフォンやMacbookなどで増えてきており、主流となっています。

USB4

2019年9月に仕様が公開されました。

USB4の仕様書(外部ページ)

転送速度は最大40Gbpsに対応しており、供給電力は7.5W(5V 1.5A)まで増加しています。
コネクタはtype-Cのみとなっています。

USB3 type-CではAlt Mode(代替モード)で映像出力ができていましたが、USB4として映像出力に対応しています。

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