ワイヤードORとは?回路例と禁止されている接続方法

ワイヤードOR

ワイヤードORとは、複数の信号を接続してOR(またはNOR)論理で出力する方法です。
ダイオードやオープンドレイン(オープンコレクタ)を使って実現します。

それぞれの回路例について解説していきます。

ダイオードを使ったワイヤードOR回路

複数のダイオードのカソード側を接続して使います。

ダイオードによるワイヤードOR回路

いずれかのダイオードの入力(アノード)がHiになると、出力(カソード)がHiになり、全ての入力がLoの時だけ出力もLoになります。
したがって、OR論理となります。

用途としては、電源の冗長回路(ORing)としてよく使われます。

理想ダイオード、ORing回路について解説

オープンドレインを使ったワイヤードOR回路

複数のオープンドレインのドレイン側を接続して使います。

CMOSオープンドレインのワイヤードOR回路

いずれかのMOSのゲート電圧がHiになると出力(ドレイン電圧)がLoとなり、全てのゲート電圧がLoの時だけ出力がHiとなります。
したがって、NOR論理となります。

OR回路を使わず、直接信号を接続して1本にまとめられるのがメリットとなります。

ワイヤードオア接続

バイポーラトランジスタの場合も同様で、エミッタ接地回路のコレクタを接続します。

バイポーラオープンコレクタでのワイヤードOR回路

禁止されている使い方

使ってはいけない接続が、CMOS出力(プッシュプル出力)のロジック回路同士の接続です。

使ってはいけないワイヤードOR接続

入力の片方がHiでもう一方がLoの時、電源-GND間ショートの状態となってしまいますので、破壊の原因となります。

ワイヤードORを使ったフリップフロップ回路

ワイヤードORを使うと、RSフリップフロップが簡単に実現できます。
2つのワイヤードORを下図のように接続するだけです。

ワイヤードORを使ったフリップフロップ回路

動作波形(タイムチャート)は以下のようになり、RSフリップフロップの動作を実現できています。

フリップフロップのタイムチャート

フリップフロップ回路の種類とそれぞれの動作を解説

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